10月26日にはトビリシ郊外のツクネティで雪が降りました。 |
ジョージアの田舎の大部分では薪ストーブを使っています。簡単な薪ストーブは鉄でできた黒い箱で、4本の足がついていて、煙突があります。その中で薪を燃やすと、灰が下の引き出しに落ちます。ストーブによっては横にオーブンがついているものもあります。上には水の入った大きな鍋が常に乗っています。ストーブで部屋を暖め、料理をつくり、お湯を沸かします。私の祖父が住んでいたバクリアニという村にもこのようなストーブがありました。そのストーブのオーブンで焼いたジャガイモの味とモミや松の薪が燃えるにおいは今も覚えています。
スヴァネティ地方、薪ストーブの上でハチャプリが焼かれています。 |
ジョージアでは石炭ストーブや石油ストーブも使われています。特に高い山の村では燃料に牛のフンを使うところもあります。そこではフンを乾燥させて、冬のために準備しておきます。
私はトビリシ市内にある築100年以上の建物のなかで生まれ育ちました。その家には壁暖炉があります。冬はこの暖炉で薪を燃やすと、壁全体が温かくなり、壁の下のほうに空いた穴から吸い込まれた冷たい空気が暖められて上の穴から出てきます。このように2つの部屋を長時間暖めることができます。このような家はジョージアの町にたくさんあります。
私が生まれ育った家 |
私が住んでいた家にある壁暖炉 |
この暖炉は1970年まで使われていましたが、その後、ガスを燃料とするソ連製のセントラルヒーティングシステムが設置されました。台所に設置されたボイラーから各部屋のラジエーターにお湯が送られ、家全体が暖まります。1つの建物のなかでもシステムは家庭ごとに独立していました。町の古い家では主にこのようなシステムが使われていました。ソ連のときにできた新しい住宅地にはセントラルヒーティングシステムが建物全体にとりつけられていました。
90年代のジョージアではガスの供給が止まりました。そのため町でも多くの家庭で薪ストーブや石油ストーブを使っていました。セントラルヒーティングシステムは使われなくなり、だんだん壊れてしまいました。技術的にも古くなり、人々はシステムを勝手に取り外しました。
今ジョージアの町では、排気ガスを外に出す、壁にとりつけるガスストーブか、新しいタイプのセントラルヒーティングシステムが人気があります。電気カーペット、床暖房などはジョージアではあまり使われていません。
壁にとりつけられたガスストーブ |
新しいタイプのセントラルヒーティングシステムの外部機械 |
各部屋の窓の下、ドアの近くなど冷たい空気が入るところに設置されるラジエーター |
首都トビリシでは10月の半ばに暖房を入れ、4月の半ばに止めます。このシステムでいつでも家全体が温かいです。
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