2017年3月3日金曜日

グルジア語の「母」

3月3日はジョージアでは「母の日」です。それで今日はジョージア語の「母」という言葉について書こうと思います。

ジョージア語では「母」は 「デダ」(დედა)と言います。しかし「デダ」は単純に「母」の意味を表わす以外にもいくつかの使い方があります。

ジョージア人は困ったとき、びっくりしたとき、うれしい時、痛みを感じたとき、怖い時などに「デダ!」と言います。まるでお母さんを呼んで、この感情を一緒に乗り越えたいかのようです。お母さんがそばにいなくても、生きていなくても、子供から老人まで無意識にこの魔法の言葉「デダ」を間投詞として使います。

もう一つの使い方として、お母さんが自分の子供を「デダ」と呼ぶこともあります。これはお母さんが子供を呼ぶときの最も愛情のこもった呼び方です。ジョージア人は年上の女性に「デダ」と言われたら、その人から自分の子供のように優しく扱われているように感じるものです。

いい時だけではなく、怒って悪口を言うときもジョージア人は「お前のデダ……」と言います。このような表現は特に男性が使います。ジョージア人はお母さんの悪口を言われると一番傷つくからです。

また、ジョージア語には「デダ」にほかの言葉をつけた熟語もあります。このとき「デダ」は「重要な」、「主な」というような内容を意味します。

デダミツァ(დედამიწა) 地球(ミツァ「土」)
デダカラキ(დედაქალაქი) 首都(カラキ「町」)
デダエナ(დედაენა) 母語(エナ「言葉」)
デダボヅィ(დედაბოძი) 主柱(ボヅィ「柱」

ジョージア人にとって「デダ」はとても親しく、重要で、何でもできる存在なのです。



私の4歳の息子が作ってくれたカードです。

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